
近年、おひとり様や子どものいないご夫婦が増えています。
その中で、「自分が亡くなった後のこと」について考える機会も増えてきています。
しかし実際には、「まだ元気だから大丈夫」「そのときになれば何とかなる」と、相続や遺言書の準備を先延ばしにしている方が多いのが現実です。
私は生前整理アドバイザーとしても活動しています。
その中で多くの方が必要なことは分かっているが遺言書が必要な本当の理由をご存じないのが現状です。
私は相続が発生した時に遺言書の有無がその後の手続きや周囲の負担に大きな差を生むことを実感しています。
特におひとり様や子どものいない方にとって、遺言書は単なる「財産分配の指示書」ではなく、「自分の意思を確実に届けるための大切な手段」です。
遺言書がない場合、財産は法律で定められた法定相続人へと分配されます。
配偶者や子どもがいない場合には、親、親亡き場合はや兄弟姉妹、さらに甥や姪へと相続が広がります。
しかし、日頃あまり関わりのない親族が相続人となることも多く、相続人が全くいない場合は国庫に帰属します。
「本当はお世話になった人に遺したかった」「支援している団体に寄付したかった」といった想いが実現できないケースも少なくありません。
さらに見落とされがちなのが、「相続人の確定」にかかる負担です。
相続手続きでは、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍をすべて集める必要があります。
転籍や改製を繰り返している場合、その数は想像以上に多くなり、複数の自治体へ請求を行う手間と時間がかかります。
場合によっては、すでに亡くなっている親の戸籍まで遡る必要があり、残された方にとって大きな負担となってしまいます。
こうした現実を踏まえると、生前にご自身の財産や人間関係、そして思いを整理すること、つまり生前整理が大切なのではないでしょうか⁈
その中で遺言書を作成しておくことで「誰に何を遺すのか」を明確にし、相続手続きをスムーズに進めることができます。
その結果残された方の負担も減らせることにもなります。
また、遺言書には「付言事項」として、ご自身の気持ちや感謝の言葉を残すこともできます。
これは法的効力はありませんが、受け取る側にとっては何よりも心に残るメッセージとなります。
特におひとり様の場合、直接伝えきれなかった想いを形にできる貴重な機会でもあります。
私が現場で感じるのは、「準備しておけばよかった」「準備しておいてくれれば良かったのに」という後悔の声です。
おひとり様や子どものいない方の相続では遺言書を準備していた場合には残された方が困らないことがほとんどで、準備したことで生前中のご自身の安心した生活にもつながります。
遺言書の作成や戸籍の整理は、一見すると手間のかかる作業に思えるかもしれません。
しかしそれは、未来の自分と周囲の人への思いやりでもあります。
おひとり様や子どものいない方こそ、自分の意思をしっかりと残す準備が必要です。
生前整理を通じて人生を見つめ直し、遺言書という形で未来へつなぐ。
その一歩を、ぜひ今から踏み出してみてはいかがでしょうか。
少しでも気になった方、どうしたらよいか悩まれる方、一度ご相談ください。
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